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簡易比色計作りに挑戦!

加藤社会連携特任教授・紀平研究員・土屋研究員

 
 6月28日に上野高校の理科の先生4人と土屋研究員が光源にLED、センサーに太陽電池を使った簡易比計作りに挑戦しました。

 この教材は、「社会貢献事業」の一環としてLEDを使った応用例として伊賀拠点で改良・開発したものです。

 1時間程度の作業で、簡易比色計(写真1)は出来上がりました。

 この分析機器は1995年代によく研究されたテーマで、Pの分析用には赤色LEDを、亜硝酸の分析には緑色LEDを利用します。 スイッチを切り替えて2波長の分析ができるようにしてあります。

 さらに、この講座では、応答範囲を広げるために、高輝度のLEDを使いました。
 また、センサーには従来から使用されているCdSの代わりに環境に優しい太陽電池を利用しています。  
 こうすることによって受光面積がおおきくなるので、光軸がちょっとずれてもセンサーに大きな影響を与えないように工夫しました。
 
 センサーの表示にはデジタルマルチテスターを利用します。
 
 太陽電池を利用しますので測定レンジはmVです。

 (写真2)は作業風景です。

 比色計が完成後、紀平研究員の指導で標準液と試料液に発色液を添加して測定です(写真3・4)。

 午後1:30からスタートし、あっという間に6:00でした。

 皆さん楽しそうに実験していました。

 
【写真1】 
 
【写真2】 
 
【写真3】 
 
【写真4】
   
 なお、この製作法等に関しては日本エネルギー・環境教育学会(H24年8月、岩手大学)で概要を発表予定です。
 グラフは簡易比色計によって求めたリンの検量線の一例です。
 太陽電池の起電力と濃度との間に良好な関係(Lambert-Beer則)が認められます。 
  
 もちろん、オペアンプで出力を増幅すれば、パソコンにデータをシリアル通信で送ることも可能です。

  皆様、遅くまでご苦労様でした。                    <文責 : 加藤 進 社会連携特任教授>
    

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