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光のART展ー崇廣堂に行ってきました

加藤 進 社会連携特任教授・山﨑 忠久名誉教授

  竹、ガラス、布や陶器等を材料に使った「光のART展(侘

び、寂び、忍び」という題目の催しが崇廣堂(伊賀市)で

4.26〜5.6にかけて開催されています。イントロが興味深く、"

松尾芭蕉が生まれた伊賀、そして伊賀忍者の里、光と影が

作り出す侘び、寂の空間にひそかに隠れる「忍」(文化都市

協会案内書から引用)"



 「竹」がどのように美術・工芸材料として利用されているの

かを勉強するためにわれわれ2名で参加しました。

写真1
 実は伊賀市では9月に「城越遺跡・竹灯まつり」が開催されます。現在研究中の竹を使った美術作品がうまくできない

かと情報収集に行ったわけです。


 印象に残ったのは「風の水琴窟(写真1)で陶器の筒の中にガラスの棒を入れてこれに別のガラス円盤が触れて音が

でるものです(実際はモータードライブです)。透き通った涼しげでかすかな音色が聞こえてきました。恐らくは陶器も竹

に見立てているのかもしれません。

写真2
 写真2は太目の竹に大小多くの穴をかけてからそ

の表面を半分くらいそぎ取り、直径の異なる竹を

組み合わせて金属の様な質感を出した作品でした

(パンフレットに採用されています)。照明には白

熱電球が使われておりました。
なかなか力強い感じ

が印象的でした。この作者はもう一つの作品も用意して

いました。それは和紙や布で空間を作り裏側からLEDで
照らし出すという物です。間接照明を積極的に使った趣のある作品でした。この竹とペアで展示されていました。
 

 また写真3は青竹と燻した竹を組み合わせた作品です。正面からサーチライトで全体を照らすような照明です。白壁

をバックに力強い印象を受けました。燻した竹の不規則な形状には人を寄せ付けないような結界も感じられました。

写真3
 燻製の竹は透明のアクリル箱に入れてありました。

陰・青竹・燻竹のコントラストに作者の意気込みがあります。
 
 作品の中には鏡(ハーフミラー等?)を効果的に利用し、空

間と灯りをうまく関連づけていました。さすがにプロです。うま

く写真が撮れないのが素人の情けなさです。





写真4
 この写真4、5はおまけですが崇廣堂の中にある細長い廊

下に行燈(LED式)を置くとなんとなく落ち着いた感じになりま

す。ちょっと「鬼平犯科帳の世界になってしまいました。 写真

5には忍者が隠れています。

   
                 写真5

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