第5回南伊勢町大江地区獣害対策ワークショップを開催しました

2011.11. 4

<山本 好男 教授>

 11月4日(日)午前9時から、南伊勢町大江地区で『第5回獣害対策ワークショップ』を開催しました。
 今回は、地区内の畑2ヶ所に「猿落君」と「おじろ用心棒」を設置しました。

 公民館前に集合、関係者の挨拶の後、猿落君を設置する畑に移動しました。地域の皆さん20名、県2名、町2名、三重大1名、中部電力5名、県会議員の松林先生の総勢30名を超える皆さんの参加で設置作業を開始しました。

 中部電力中村副長の説明後、邪魔な柿の木の枝を掃い、トラロープを全周に固定、鉄筋を打ち込んで塩ビパイプを建て、弾性ポールをさし込みました。弾性ポールにネットを取り付け、ネットを弾性ポールやトラロープに固定して周囲約70mの畑に簡易防御柵の「猿落君」が完成しました。(写真1~3)。

 次いで、次の畑に移動し、中部電力今井副長の説明後、「おじろ用心棒+ソーラー電源システム」の設置を開始しました。
 鉄筋を打ち込み、塩ビパイプ(支柱)を鉄筋にかぶせ、下から1mにはワーヤーメッシュ、防御ネットを固定しました。サル対策として、塩ビパイプの上部はアルミテープを巻き(または導線を巻きつける)電気が流れるようにし、ワイヤークリップを利用して電気線を3段に張りました。最後にソーラー電源システムをつなぎ、電圧を確認して作業を終了しました。ワイヤーメッシュや防獣ネットでシカやイノシシの侵入を防ぎ、電柱や支柱に触ると電気が流れるためサルの侵入も防ぐことができます。周囲約80mの畑に「おじろ用心棒+ソーラー電源システム」が完成しました(写真4~8)。

 約4時間で「猿落君」と「おじろ用心棒」の二つを設置することができました。人数が多かったので予想以上に早く仕上げることができました。対策の効果がみられ、周辺でもこれらの設置が進み、被害が減ることを期待しています。

 皆様お疲れ様でした。
 設置用の資材の調達と加工及び早朝から資材の運搬に中部電力(株)の皆様にお世話になりました。
 御礼申し上げます。

 また、午後は、防御柵の施設予定地(行政による恒久柵設置事業)で、業者の方による設置訓練を見学させていた
だき、いろいろと参考になりました(写真9)。今後の対策に活かしていきたいと思います。
(写真1)猿落君:弾性ポールの上部に  (写真2) 猿落君:ネットの下部をトラロープと(写真3) ほぼ出来上がった猿落君。
    ネットを取り付ける。               ともに固定。           
                          
(写真4)おじろ用心棒:鉄筋を打ち込み、(写真5)おじろ用心棒:アルミテープを (写真6)おじろ用心棒:ワイヤーメッシュに
  ワイヤーメッシュを固定。             塩ビパイプに 張り導体化。      防獣ネットを取り付ける。        
(写真7)おじろ用心棒:出入り口の設置。 (写真8)おじろ用心棒:ソーラー電源  (写真9)恒久柵:業者さんによる設置指導
                        システムを設置し、通電。