狼煙の予備実験です

2015.6. 9


加藤 進  社会連携特任教授  
紀平 征希 研究員      



 伊賀研究拠点では、H26年度から「「忍者"Ninja"の知

恵を活かした人にやさしい循環型社会の構築」に関する研究に着手

しました。このテーマの中で、「のろし(狼煙)」も重要な一角を占

めています。

大掛かりな実験は大変なために、現在は「マイクロスケール狼煙実

験」と称して小規模な実験を重ね、煙の上がり方や濃度などを調査

しつつあります。


写真1
今日は、朝から雨でしたが、11時にはやみました。地上付近はカーム(無風)でしたので、狼煙を上げてみました。確認地点は拠点

から500m離れた建築物の3F(外階段)です。目視による2名の確認で十分見えたとのことでした。とりあえず1Kmを目指しています

。少し明瞭ではありませんが直後の写真1(遠景)を掲示いたします。画面では中央から左に白い煙が確認できます。写真2は数秒

後の望遠拡大写真です。背景が暗いのが幸いしてはっきりと確認できました。

 この実験から重要なことが確認できました。狼煙(白)をあげる場合は、背景が必要なことです。発煙箇所よりもやや小高いところに

森、山があれば背景として機能します。この結果、狼煙の確認が容易になることです。今回はバックの雑木がスクリーンの役目

をしてくれています。

 


写真2 
 問題は煙源です。文献にある杉やヒノキ、松等もやって

みたいと思いますが、とりあえず感覚をつかむために、次

回は信号用の発煙筒(白)を利用して再度狼煙を上げてみ

ようと思います。発煙筒なら再現性もあり、自然科学的なア

プローチがいわゆる狼煙よりも安易と考えているからです

。もちろん今回の実験は裸火・煙使用申請を統括消防署

に申請してある事は言うまでもありません。
その他の記事についてもご覧ください<トップはこちらから