白米城跡でのろしの実験です

2017.2.16

加藤 進  社会連携特任教授
松本 薫  松阪山城会

 H29年2月16日9時にみだしの実験を行いました。これは発煙筒の煙がどの程度の距離まで確認ができるのか?の情報把握です。会員、自治会、住民協議会やマスコミの力を借りてほぼ10km程度との結論がでました。もちろん、この値は当日の気象条件に左右されます。白米城跡の位置はN34°35′37.35、E136°27′16.90です。最長距離の髭山(9.9km)は南西の方角でN34°33′00.67、E136°21′36.99です。掲載したのは門山会員が送ってくれた赤外写真(写真1)です。煙がはっきりと確認できます。


写真1

写真2

やや小さいですが次の写真2は松阪城の天守跡(7km)です。また、かつて五輪山城跡(4.1km)があったといわれる場所からは併用した白旗の確認もできます(西出会員提供)。

ちょっとカシミール3Dで髭山~白米城跡の断面をみると図1の通りになり、見通しがあることが計算で証明されます。今回は嬉野側からの視認は難しいと思っていましたが、薬王寺付近(約2km)から確認されたようです。携帯から転送された写真を載せておきます。このように多くの方々の支援を得て貴重なデータが集まりました
さらに、白米城がまじかの阿坂地区ではかなり話題になり、何とか観光の一助に資することを祈っております。


図1 髭山~白米城への断面図

なお、この実験では、白旗も実験に採用しました。煙はたなびき、方向で見難くなります。しかし、7kmまでは白旗のほうが明瞭に視認できたようです。これは思わぬ成果でした。現在でも、皆さんの回りに「旗振り山」などの地名が残っていませんか?


薬王寺側からの確認写真