地域連携活動報告 あわてんぼう(阿波展望)を訪問!

2017.4.25

あわてんぼう(阿波展望)を訪問!

社会連携特任教授  加藤  進

   事務補佐員  松村 美保

 

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4月25日(火)は阿波(大山田)の"あわてんぼう"を訪問しました。この施設は2013年に廃園となった保育所を有効活用したもので、①お弁当給食と配食事業、②レストラン事業、③地域イベント協賛事業と④情報発信事業を活動の柱にすえています。阿保地区(青山)と同様に、過疎化、高齢化(高齢化率は44.7%)が進む地域の中で少しでも役に立とうとしているNPOです。代表は松崎壽和子さんです。NPO構成人員は16名(内2名は弁当の配食のドライバー)。H24~H29.8月までは県の補助金を活用しながら活動し、以後は自己資金で運営する団体になります。活動の中心は①と③のようです。まず①について述べます。

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高齢化が進み、配偶者に先立たれると食事が問題です。当該地区には食堂はありません。そこに目をつけたわけです。現在の配食数は30~50食(500円)とのことでした。ヘルパーの資格は持たないものの、ドライバーが一戸一戸声をかけて弁当を配食するので、ずいぶん喜ばれているとのことでした。弁当は数がある程度読めるので廃棄する食材の量がトラトラン業務に比べると少なく、レストランは予約制です。当日は食事も頂きました。

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 ③にかんしては、近いところでは5/13に春のバイキング会があるようです(興味のある方はご参加ください)。これまでの経験では50~70人程度参加があり、30%は大山田地区内の人々、70%は市外からの参加のようです。4年近く活動するとこのように固定客が口コミで広がって行くようです。要は"継続は力なり"といえます。この中では獣害対策で捕獲された鹿肉も食卓にのぼるようです。

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 やはり、4年目に入ると、がむしゃらに走ってきた初期に比べて、そろそろ「中・長期のNPO経営戦略の構築」が課題とのことでした。労働に見合った人件費のねん出が難しいようです。NPOといえども経営バランスは必要です。おまけに事業者もシニア層ですから、1年1年年齢を重ねていきます。家族や配偶者の理解、自己の健康が第一のようです。

 取材をしながら思いました。いずれの元気所も情報を発信しています。しかし、90歳の高齢者がこれを受信できるのか?という問題です。スマホを動かせる元気なシニア層は限られています。どういう風にして、一人暮らし(特に男)のシニア層に情報の受信力を向上させるのか?課題が一つ見えてきました。