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北勢サテライト「西村ゼミ in 四日市」第3回を開催しました

2月5日(水)、北勢サテライト(四日市市ユマニテクプラザ)において、地域イノベーション学研究科 西村 訓弘 教授による第3回「西村ゼミ in 四日市」が開催されました。




本年度の締めくくりとなる第3回では、四日市市に立地する食品、工作機械、保険、金融など様々な企業から総勢21名が参加しました。西村教授からは「農業が持つ新たな可能性」と題した講義が行われました。

冒頭は日本における農業の実情に始まり、日本の食料自給率や耕作放棄地面積の推移、他の主要国と比較して食料自給率が最低水準であることなどが紹介され、食料安全保障の観点から農地の減少を早急に食い止める必要があるとの指摘がなされました。

また、2010年以降、農業の大規模化が急速に進んでいることに触れ、日本の農業には、これからの日本社会のあり方に則したビジネス・チャンス(新たな成長産業としての期待と地域創生の手段としての役割)があると述べられました。




その後、狭い農地で効率的に収入を上げるのに理想的な作物である「キャベツ」をテーマに、西村教授の出身地である南伊勢町がキャベツ栽培に必要な気候背景に適していることから行った南伊勢町での寒玉系キャベツの試験栽培、試験販売の事例が紹介されました。そのような取組から、過疎化が進む地域でも知恵と工夫で収入を得ることができると指摘し、少し考え方を変えることで、今の時代に合った方法で強い一次産業を創生し、地域からの経済成長を生み出すことは可能であり、もう一度「農業」を産業化できるのではないかと述べられました。




最後に、西村教授が調査した海外におけるアグリビジネスの成功事例や、三重県内で関わった革新的な農業ビジネスモデルなどを紹介し、農業は日本の中で成長産業となるポテンシャルを秘めており、地域内の企業がそれを証明してくれたとお話しされました。また、講義終了後はゼミ形式で質疑応答を含めた意見交換を行い、農業の工業化などをテーマに活発な議論が展開されました。


 今年度の北勢サテライトでの西村ゼミは全3回で終了となりますが、来年度も引き続き開催を予定しています。

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