北勢サテライト「健康福祉システム開発研究会」第7回を開催しました

2020.7.28

2020年7月17日(金)17時より、三重大学北勢サテライトの企画として、駒田教授が代表を務める北勢サテライト「健康福祉システム開発研究会」の第7回を開催しました。




昨年度は5回に渡って開催し、今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響のため開催を見合わせていた本研究会ですが、ZOOMを活用することによりようやく第1回の開催となりました。

本研究会は、主に企業、学校(教育機関)等を対象としており、国内において今後益々進むと予測される高齢化社会でも、高齢者の人たちが健康で健やかに生活できる環境を支援し、解決していく方法を考えることを目的としています。第7回の研究会には、企業、教育関係者等を中心に、総勢27名が参加して開催されました。

研究会の冒頭では、参加者の自己紹介、駒田教授から研究会の趣旨説明を行った後、参加者の研究内容の紹介を行いました。




1)鈴鹿医療科学大学 医用工学部医用情報工学科 吉川大弘 教授

「脳波計測による認知症の早期発見の試み」

昨年度まで在籍していた名古屋大学で進めていた研究で、MMSEスコアを用いた認知症早期発見に関する研究についてご紹介頂きました。高齢化が進み年々増加する認知症患者数ですが、認知症は症状が進んでからの治療が困難であるため、早期発見が重要とされています。

脳波の特徴量であるP300頂点潜時は、認知症スクリーニング検査のMMSE(Mini Mental State Examination)スコア、課題の難易度、年齢、教育歴とそれぞれ関係があることが個々に報告されているため、P300頂点潜時を計測することでMMSEスコアを推定できれば、認知症の兆候を捉えられ、認知症の早期発見につながると期待されています。




2)鈴鹿回生病院 リハビリテーション課 理学療法士 加藤俊宏 氏

「三重県企業ロコモ検診の取り組み」

ロコモとはロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略語で運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を指し、日本整形外科学会が平成19年(2007年)に提唱した概念です。ロコモ25、2ステップテスト、立ち上がりテストという3種類のテストによりロコモ度を判定する方法の説明がありました。続いて、ロコモの早期発見に向けた取り組みとして、2015年から行っている三重県企業ロコモ検診の取り組みについて紹介がありました。




3)鈴鹿医療科学大学 医用工学部医用情報工学科 鶴岡信治 教授

「鈴鹿医療科学大学の医療健康データサイエンス学科の設置」

昨年度まで、本研究会の代表を務めた鶴岡教授から、鈴鹿医療科学大学の医療健康データサイエンス学科の設置についてご説明頂きました。2021年4月に新しく開設する予定で進められており、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、ロボットなどこれらの最新技術を最大限活用し、新たな未来社会を実現する「Society 5.0 」のプロジェクトが国を挙げて進められています。

この最新技術は、少子高齢化が進む中、国が抱える問題解決に繋がるものとして、保健・医療・福祉を含め、あらゆる分野で大きな期待が寄せられています。数値、文字、画像、音声などの多様なデータを分析し、さまざまな課題解決のプロジェクトをマネジメントする「データサイエンティスト」が今、社会で求められており、幅広い分野で活躍できるデータサイエンティストを養成することを目的としています。そしてそれが地域の問題解決に繋がることが期待されています。




今回は、基本的にはZOOMによる非対面での開催となりましたが、活発な意見交換が行われ、本研究会が重要な役割を果たすことができることを確信できました。今後も各方面での連携を目指して更なる活動を進めていきます。

次回の第8回「健康福祉システム開発研究会」は、9月18日(金)の17時から北勢サテライト「知的イノベーション研究センター」(ユマニテクプラザ1階)にて開催されます。開催方法は、新型コロナウイルス感染症の状況を見て判断致しますが、本研究会への多くの皆様の参加をお待ちしております。