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お知らせ

「令和5年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第1回を開催しました

令和5年10月28日(土)、四日市市にあるユマニテクプラザの研修室において、令和5年度1回目の「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。

冒頭、主催者である四日市市の市民生活部次長兼市民生活課長樋口様よりご挨拶の通り、1978(昭和53)年度に開設された四日市市民大学(一般クラス)は、今年度で46回目を迎えました。三重大学は、この中の1つのコースとして「21世紀ゼミナール」を提供しており、今年度で18回目となります。令和5年度は、「齢を取っても若い体(医療における工学の進歩)」を統一テーマに計5回の講座を予定しています。様々な分野で人工知能やロボットが注目されている現代における工学の目覚ましい進歩と、それらが実際の医療分野で活用・応用されている実例について、三重大学工学部の教員が解説します。

1回目の講座は、「コンピュータと脳神経とをつなぐ」と題して、三重大学工学部の林田祐樹教授が講師を務め、31名が参加されました。

私たちは、体内の臓器で発生している電気信号を高度に情報処理することによって、体を動かしたり五感を認識したりしています。この普段は見ることのできない電気信号を、会場での模擬計測実験によって視覚化することで、体の動きと電気信号の関係について学びました。また、脳内の電気的な活動の異常がてんかん等の病気の原因とされていますが、脳が発する電気信号や病態を捉える際の個人差への対応について、今後期待されているAI技術を使用した研究の紹介がありました。また、心臓ペースメーカーや人工内耳等、適切な電気信号を体内へ与えることで人工的に臓器の駆動や調節が可能となった例、さらに現在研究開発中である次世代人工視覚システムについても、多くのイラストや資料を示しながらわかりやすい解説がありました。

受講者からは、「普段は知り得ない知識を得ることができた。技術の進歩を知るのは楽しい。」「将来の治療が待ち遠しい。」という感想が寄せられ、最先端の技術に触れることで、工学・医学分野の研究とその成果に明るい未来を感じて頂ける時間となりました。

次回は、11月25日(土)に「音の認知と音のデザイン」(講師:三重大学工学部 野呂雄一教授)を開催予定です。

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