北勢サテライト三重大学地域拠点サテライト

お知らせ

2024年度 ユマニテクプラザ5者連携セミナーを開催しました

三重大学(北勢サテライト)は、ユマニテクプラザにおける「知の拠点づくり」を目的に、東京大学、三重県、三重県産業支援センター、みえ大橋学園の5者により協定を締結し、地域の活性化を推進するため、様々な教育研究活動を展開しています。

その一環として、令和6年9月12日(木)、「不測の事態に備える」をテーマに、ユマニテクプラザ5者連携セミナーを開催しました。今年は元日に能登半島地震が発生し、半年以上経過した現在も復旧がなかなか進んでいない状況です。しかも、その後も日本全国で地震が頻発しています。
非常にタイムリーなテーマ設定となり、会場となったユマニテクプラザでは定員を超える73名、オンラインでも37名にご参加いただきました。

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学校法人みえ大橋学園の大橋正行理事長の開会挨拶の後、三重大学大学院 工学研究科の教員であり、三重大学地域圏防災・減災研究センター長の川口淳教授より「巨大災害に備える」と題して、三重県北勢地域において最も関心の高い南海トラフ巨大地震に関する様々な考察について、講演を行いました。

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講演の主な内容は、
・我が国の防災対策の変遷(過去の災害の教訓と課題)
・南海トラフ巨大地震の想定
・現在求められる「行政・企業・住民」の対策
などでした。

能登半島地震を含む過去の災害の教訓を踏まえ、ハード、ソフト両面から各種対策が強化されてきたが、南海トラフ巨大地震に備えての準備は、災害を防ぐ「防災活動」から被害を最小限に食い止めようとする「減災活動」にシフトすべきであり、発災直後の活動はもとより、普段できることをあらかじめ行っておくことが必要であるとのことです。特に自治体における被害想定・分析に基づく「本気の減災対策」の策定は、非常に難しいが大変重要である、との指摘がありました。
最後に、自治体、企業、防災に関わる人材と、これまで以上に連携を強化し活動に取り組んでいくことを期待する発言がありました。

続いて、東京海上ディーアール株式会社 上級主任研究員 中村静華氏より「企業とリスクマネジメント」と題して、大規模自然災害、感染症に加え、サイバー攻撃、地政学リスクなど、企業を取り巻くリスクはますます多様化・複雑化し、先行きの不透明さが増す中、企業に求められるリスクマネジメントについて解説していただきました。

今回のセミナーでは、不測の事態に対して地域全体で連携しながら対応していくため、全ての関係者が何を為すべきかを考えるうえで必要な、多くの示唆を得ることができました。

なお、セミナーの様子は、ケーブルテレビCTYのニュース番組で放映されましたので、こちらもご覧ください。
▼CTYストリーミング放送(10月13日放送分) CTY CNS ストリーミング放送 (evv.jp)
*掲載期間:放映より1ヶ月

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