北勢サテライト三重大学地域拠点サテライト
お知らせ
「令和6年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第4回を開催しました
令和6年12月7日(土)、四日市市にあるユマニテクプラザの研修室において、令和6年度4回目の「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。
令和6年度は、「新時代を生きる ~科学の進歩と私たちの生活~」を統一テーマに計5回の講座を予定しています。科学技術の進歩は様々な分野で目覚ましく、たくさんの変化・進化が交錯する昨今、その変化に適応することが求められています。その一方で、自然環境や健康は現状を守りたく、安定・安心を望む私たちです。現代の私たちに求められる「変化」と「維持」について、三重大学の教員が解説します。
4回目の講座は、「生物多様性の枠組みと保全活動」と題して、三重大学教育推進・学生支援機構の福田知子特任講師が講師を務め、34名が参加されました。
今回は、イメージしにくい生物多様性について、その理解を支える枠組みを紹介し、その把握や保全についてお話しする講座でした。
1.生物多様性とは?
2.生物多様性を把握するしくみ
3.地球上の生物の種数
4.生物多様性の分布と環境変動
5.生物多様性を保全するには
の順に説明があり、最後にそれぞれの事項について「まとめ」として本日の講義内容を確認し終了しました。
はじめに、生物多様性は「人を支える恵み」として語られる反面、それは生物多様性の一部にしか過ぎないという話がありました。続いて、生物多様性の4つの多様性の中でも「種の多様性」について、生物多様性の構成種がどのように把握されているか、そして、現在までに把握されている種は何種か、の紹介がありました。種数は熱帯で最大になるそうです。現在、気候変動によって生物多様性の危機が叫ばれていますが、地球ではこれまでも温暖期・寒冷期が繰り返されており、生物は分布や生態を変化させて新しい環境に適応していくと考えられるそうです。そこで生物多様性の保全を考える場合には、生物が今後も進化を続けていくことを想定して人の手でその道筋を断ち切らないこと、安易に生物の生息地を壊さないこと、個々の生物が直面する危機について具体的に考えることが必要だということでした。
この講座を通じて、「生物多様性」という言葉の意味や、「生物多様性を保全するには、どうすればよいか」を参加者全員で考えることができました。
次回(最終回)は、12月21日(土)に「機能性食品とフードテックの現状と展望」(講師:三重大学大学院 生物資源学研究科 磯野直人准教授)を開催予定です。
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