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お知らせ
「令和6年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第5回(最終回)を開催しました
令和6年12月21日(土)、四日市市にあるユマニテクプラザの研修室において、令和6年度5回目(最終回)の「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。
令和6年度は、「新時代を生きる ~科学の進歩と私たちの生活~」を統一テーマに計5回の講座を企画しました。科学技術の進歩は様々な分野で目覚ましく、たくさんの変化・進化が交錯する昨今、その変化に適応することが求められています。その一方で、自然環境や健康は現状を守りたく、安定・安心を望む私たちです。現代の私たちに求められる「変化」と「維持」について、三重大学の教員が解説するプログラムです。
最終回を迎えた5回目の講座では、「機能性食品とフードテックの現状と展望」と題して、三重大学大学院生物資源学研究科の磯野直人准教授が講師を務め、38名が参加されました。
今回は、特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品についての知識を深めるとともに、ゲノム編集食品や培養肉など「新しい」食品について学ぶ講座でした。
講座の前半では、体の調子を整える機能をもつ機能性食品について、世間を騒がせた紅麹サプリ問題の解説を交えながら特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品を中心に解説が行われました。後半では、フードテック(*)と称される食における問題解決や食の新たな可能性の拡充などの取組について、中でも世界で注目されている代表的な事例として、ゲノム編集食品や培養肉など「新しい」食品の紹介がありました。
* フードテック:「Food」と「Technology」を組み合わせた造語。新しい技術や新しい素材を用いた食品開発。具体的には、遺伝子組換え、ゲノム編集、代替タンパク質、昆虫食、培養肉など。
今回の講座では、科学技術の目覚ましい進歩をまさに実感することができました。世界的な課題である気候変動や世界人口の増加、多様化する食、日本の食品業界における人口減少による人手不足など、様々な深刻な課題を解決する方法として、フードテックに大きな期待が寄せられていることを理解しました。その一方で、新しい技術や食品を開発したときには、そこには恩恵だけでなく、安全性への懸念が生じる可能性があることから、開発者・生産者は使用者・消費者の理解を得る努力が必要であることを皆さんで共有できました。
今回をもって今年度の学習プログラムは終了しました。来年度も、三重大学北勢サテライトでは、総合大学の特色を活かしたプログラムを企画し、市民の皆様にご興味をもっていただきたいと考えております。是非、多くの方にご参加いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
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