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お知らせ

「令和7年度 四日市市民大学 21世紀ゼミナール」第3回を開催しました

令和7年10月4日(土)、四日市市の「ユマニテクプラザ」の研修室において、令和7年度3回目の「四日市市民大学 21世紀ゼミナール」(四日市市からの委託事業・北勢サテライトが企画運営)を開催しました。

令和7年度は、「生活を科学する」を統一テーマに計5回の講座を開催します。
私たちの普段の何気ない生活は、個人の感覚や過去の経験の積み重ねで評価されることが多くありますが、そこにはたくさんの見えない科学的な根拠やデータが隠されています。言葉で言い表すことの難しい身の回りの感覚や認識を、それぞれの専門分野から科学的な視点で、三重大学の教員が解説します。

今回3回目の講座は、「味と香の生理学」と題して、三重大学教育推進・学生支援機構特任講師の玉利健悟先生が講師を務め、31名が参加されました。

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講義ではまず、五感の中でも視覚が情報取得の大半を占める一方で、嗅覚が健康や生存率に深く関係しているという研究結果が紹介されました。
また、「うま味」が日本人博士によって発見され、日本十大発明の1つとして認められたという歴史も興味深いものでした。
味覚や嗅覚は、単に舌や鼻で感じるものではなく、脳で記憶や感情と結びついて処理されるという点も印象的でした。ある香りが過去の記憶を呼び起こす「プルースト現象」についても解説がありました。

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また、味覚・嗅覚障害の原因や検査方法、そして治療法としての「嗅覚トレーニング」など、実践的な情報も豊富に紹介され、日常生活に役立つ知識としても非常に有意義でした。

この講義を通じて、味や香りを感じることのありがたさ、そしてそれが私たちの健康や感情、記憶にまで影響を与えていることを改めて実感しました。

今後は、食事の際に五感を意識しながら、より豊かな「味わい」を楽しみたいと思います。

次回は、11月8日(土)に「肌育 〜老けないお肌をつくろう!〜 」(講師:生物資源学研究科 伊藤智広准教授)を開催いたします。

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