伊勢志摩サテライト三重大学地域拠点サテライト

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第2回 伊勢志摩サテライト座談会を開催しました

8月17日、「第2回 伊勢志摩サテライト座談会(オンライン)」を開催しました。

伊勢志摩サテライト座談会は、2018年から開催している「伊勢志摩サテライト交流会」のwithコロナの下での新様式として、伊勢志摩地域の創生について、伊勢市、鳥羽市、志摩市、玉城町、度会町、南伊勢町と大学が共に学び合い、考える場として開催しました。この座談会では、伊勢志摩サテライト長のファシリテーションのもと、地域課題をテーマに学術的・専門的知見を交えつつ、参加者全員でディスカッションを行います。

この日は5市町から自治体職員7名と三重大学から教職員5名の計12名が参加し、「ポストコロナの都市計画・まちづくりを考える」をテーマとして、工学研究科の浅野聡教授によるミニ講義と全体での意見交換を行いました。

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浅野教授によるミニ講義では、都市計画と公衆衛生の歴史や最新の国土づくりの理念と考え方、また、ポストコロナの都市計画に必要な視点や考え方などについて、事例も踏まえた説明がありました。その中では、「いつの時代も『公衆衛生』は都市計画の最重要テーマ。衛生上の問題を抱えた都市は衰退してきた」「コロナ禍による社会変化のうち、大都市圏と地方圏で共通する部分は定着する可能性が高い」「地方中小都市では、ソフト面での対応により都市空間を一定程度、継続利用可能と実証された。既存計画を進めながら、追加対応としてポストコロナを検討してほしい」等の言葉がありました。

意見交換では、主にソフト面の話となり、ポストコロナに向けた「リモートワークによる企業誘致と労働法制・税制改正の必要性」「AIの導入による行政の効率化と継続性の確保」「観光の休日への集中を防ぐ休暇分散の考え方」「『コンパクト・プラス・ネットワーク』による、まちの機能の集中と維持」等について、参加者や教員から多岐に渡り意見が述べられました。

会の最後には、浅野教授から総括として、「『まちづくり』は、ハードとソフトを組み合わせた具体的な空間像として提案できるかが問われている。先人が計画した未来都市も、両面での具体的提案があったからこそ世界で受け入れられた。これからも両面での議論を進めながら、地域を残せる『まちづくり』を実現してほしい」と、今後のまちづくりに向けた期待が述べられました。

伊勢志摩サテライト座談会では、今後も市町と一緒に地域の未来について考えていきたいと思います。

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記念撮影(写真最下段左側が浅野教授)
※この時だけマスクを外していただきました


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