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第14回三重大学発産学官連携セミナーin伊賀(その2)

 2月5日(金)午後、ヒルホテル サンピア伊賀の白鳳の間で開催されました三重大学発産学官連携セミナーin伊賀の報告その2です。セッション1の講演②は、三重大学人文学部 山田雄司教授による「海外でどうして忍者が人気なのか」の講演でした。平成27年の7月にはフランス、9月には中東欧、10月にはアメリカと強行スケジュールで文化研究の講義やデモンストレーションを行われた報告で始まりました。いずれの会場も超満員で海外でも忍者人気は高いことが確認できたようです。が、国ごとに忍者の受け止め方が多少異なるとのこと。ヨーロッパでは武術と関係して忍術に関心が高いようで、実際に千葉県野田市にある戸隠流忍者34代初見良明(はつみまさあき)氏が率いる武神館には、多数の西欧の若者が忍術を習いに来るそうです。一方アメリカでは、燃えろドラゴン(1973)や燃えろ忍者(1981)のような映画を通して、現代社会で超人的に活躍するイメージで忍者は人気は高いようです。この両面で忍者人気を理解するのが良いとのことでした。今年の7月2日から約100日間、東京のお台場にある日本科学未来館で忍者の企画展示会が開催されますが、この国際的な忍者ブームは非常にタイムリーと説明されました。


山田先生

講演の様子

休憩をはさんでセッション2では4つの報告がなされました。報告①は、昨年8月3日と4日の二日間上野高校理数科1年生40名が伊賀研究拠点に来て行った「夏の科学実習」で、代表5名がその成果をまとめ報告しました。一日目の実験は、天然色素と合成色素のチョコボールから色素を取だし毛糸の染まり方を比較する実験の報告でした。両色素の染色性の違いから、食品添加物として使用される安心安全な色素についても考察したものを報告されました。二日目は紅花染め体験の報告でした。芭蕉の時代までさかのぼると伊賀地域でも紅花の栽培がなされていたことから、紅花染めを体験し草木染を勉強した内容の報告でした。来場者を前にして高校生が堂々と発表する姿、質問に即答する能力の高さに改めて感心いたしました。以下は、彼らの発表の様子4コマです。

 報告②では、桜丘中学校・高等学校サイエンスクラブの代表2名が「中高大連携によるバイオマスエネルギーの利用」の報告でした。このサイエンスクラブは、生物学や化学の分野でホットな話題を実際に実験してみるサークルです。まず動画でクラブ活動全般を紹介されましたが、実験レベルの高さに関心しました。丁度一年前に環境に優しいバイオマスを利用したエネルギーについて勉強がしたいとの申し出がありましたので、バイオエタノールとバイオディーゼルを中心に自然エネルギーなどの情報提供を伊賀研究拠点は月1回のセミナー形式で対応いたしました。これらを学んで高校生らが実際に行った実験は、廃油からスクールバスの燃料に利用することを目指したバイオディーゼルの製造でした。廃油からバイオディーゼルを試験製造した様子や試験用エンジンを動かしている様子等を報告してくれました。以下は、彼らの発表の様子4コマです。

伊賀研究拠点のホームページにも両高校生らの学習風景をアップしてありますのでご覧ください。

残り二つの報告は次回に回します。

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