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お知らせ

海の子・山の子交流プログラム(その③)


     加藤 進   社会連携特任教授
     松井 純   社会連携特任教授
     上井 大輔  社会連携特任教授


 

 116日(土)には鞆田小学校(藤島校長、56年生23人)を

訪ねてアコヤ貝の解剖をしました。なかなか山の子たちを海辺に

連れて行くのは大変なので、「海の教材」を使った解剖実験です

。松井講師には、「この実験に使うアコヤ貝は4年生きている。そ

の命をもらって勉強するのだから感謝の気持ちを忘れてはならな

い!」と折にふれて実験の心構えにもふれていただきました。さ

て、写真はアコヤ貝を開いたところです。


  中央の黒い点が心臓です。寒いので1min間に2回程度しか鼓動しません。左の黒い帯が腸、右上には口と足糸を確認

できます(実は加藤も解剖を一緒にやらせていただきました)。足糸を上に移動させると下に足を観察できます

全体をスケッチしてから真珠を取り出します。私の

場合は中央下から5mm程度の真珠が出てきました。

子供たちも初めは恐る恐るでしたが男の子は手を中

に入れて真珠を探り出しました。あとは洗い、塩で

表面を揉んで、水洗いしてから特製のストラップに

入れて出来上がりです。女の子はお母さんかおばあ

ちゃんにプレゼントするとか?
 
真珠は核と呼ばれる白い玉に外套膜を移植し、この上に薄い層を

何重にも重ねた物です。したがって、真珠の下から光を当てると

上には干渉縞が発生します。偽物の真珠ではこの現象は見られま

せん。特殊な蛍光灯で各人の真珠が本物であることを確認して終

わりです。
 松井講師によれば、商品価値がある真珠は収穫した真

珠全体の8~10%とのことで、ここに宝石としての価値があるとの

ことでした。
 

また、養殖真珠は"御木本幸吉"が完成した郷土の世界に誇るべき技術だということも教えていただきました。1時間

30
分程度の講座でしたが、みんな興味深々で集中できました。寒い日でしたが雪は降らずうまく講座が終わりました。

将来的には"山~平野~海"という閉じた系を考えて、この中でいろいろと考えていきたいと思っています。ご協力い

ただいた鞆田小学校の先生方に感謝いたします。

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