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お知らせ
伊賀の薬草研究会報告 第1回薬草研究会 有用薬用植物園の整備を行いました。
伊賀研究拠点内有用薬用植物園の草刈り、整備を行いました
社会連携特任教授 山本 好男
今年も獣による薬草の食害が相次ぎました。「伊賀の薬草研究会」の第1回研究会として、シカに対する防護柵を敷設しました。
被害の特徴は、ギボウシ、アケビ、カタクリ、ヤブレガサ、クワ、オミナエシ、フジバカマ、チャ、クズ、大豆、山芋(自然薯)、エシャロット(地上部)などが被害にあい、有毒植物(毒成分含有植物)であるジギタリス、トリカブト、フクジュソウ、シキビ、馬酔木、ワラビ、曼殊沙華、スイセンなどは被害にあっていません。よく知っていると思います。
作業ですが、6月16日(金)の午後1時30分から4時まで植物園周辺の草刈り、電気柵用支柱立てを行いました。
作業は薬草研究会有志(伊賀研究拠点・ゆめテクノ伊賀)8名の出席で、たいへん暑い中、草刈り、電気柵設置準備(電気柵支柱設置、配線は後日)を行いました。
まず、草刈りですが、草の中に薬草が点在しており、雑草との判別ができないので、笹を中心に刈り取るところから始めました。
その後、電気柵を敷設する場所の雑木を伐採、支柱をたて、支柱の補強や下草刈りを行いました。支柱を立て、草刈りが一段落ついたところで休憩、水分補給をしながら作業を続け、16時になり、一日目の作業を終了しました。
2日目は、有志で続きの支柱立てと補強を行い、電柵設置場所の草刈り、枝刈り払いを行いました。電気柵用ポール(支柱)は180㎝のものを使用、地中に約30㎝刺入。線の変曲点には補強のため金属製の支柱で補強、ポールとポールの間隔は3~4mとしました。
3日目は、いよいよ電気柵完成の日です。すべての支柱の碍子にシカ用の電線が張り巡らされました。電気柵電線の高さは,
地表から25㎝、60㎝、100㎝、145㎝(支柱の一番上)とし、場所によってはダミー線(赤)(通電しない)を追加し間隔を狭くしました。
電源は専用のソーラーシステムを使用、接続後に電圧を計測し、所定の電圧、電流値になっていることを確認しました。
最後に電気柵危険表示板をつけて完成しました。
電気柵設置後3週間を経過しましたが、現在のところ被害はありません。電気柵の効果があったと判断されました。今後は、薬草栽培と電気柵の通電の設定を夜間のみに設定するなどの実験と併せて検討していきたいと思っています。
1)整備前の状態
2)草刈り終了・電気柵設置中
3) 写真3 a, b.完成した電気柵
4)写真4 電源はソーラーシステム使用
5)写真5 危険表示で電柵出来上がり
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