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伊賀研究拠点
お知らせ

~伊賀の森林・林業を元気に~林業講演会



久松 眞  伊賀研究拠点副所長 

 

 125日(月)午後2時から産学官連携地域産業創造センター「ゆめテクノ伊賀」内にあるテクノホールにて、伊賀

森林組合主催の林業講演会が開催された。伊賀森林組合代表理事組合長福田正俊の主催挨拶、亀井名張市長と岡本伊賀

市長(伊賀市産業振興部服部智秀代読)の来賓挨拶のあと、三重大学生物資源学研究科坂本竜彦教授の講演があった。

 先の戦争で無計画に伐採され禿山となったあと一斉に植林された日本の森林は30年ほどたって建材を提供できる予定

であった。しかしその前に日本社会は高度成長時代をむかえ、建設用の材木が大量に不足したため外材を多量に輸入す

るようになった。その結果、国産材は価格面で競争力を失い間伐作業も経営的に難しくなり山は荒れている。が、生活

や農業に必要な水資源の確保、豪雨などによる土砂災害の予防など環境保全としての森林管理は必要であり、知恵を出

して日本の森林・林業を元気にする必要がある。伊賀林業組合は、伊賀の森林の環境保全と経営的に成り立つ林業を同

時に可能とするにはどのようなことを考え行動する必要があるかを学習する目的で本講演会は開催された。




図1 テクノホールの講演会の様子

   図2  坂本教授と彼の研究概要

 坂本先生の本来の専門は深海の堆積物を調査分析して地球システムの進化を研究する仕事。複雑な要素が相互に関連

しながら絶妙なバランスを保って地球は進化するシステムがある。しかし、化石燃料を多用している現在の経済活動は

この地球システムを十分に把握して進めている活動でない為、地球の回復力・進化力の限界を超えていることが懸念さ

れる。そのような理由から坂本先生は、自然エネルギー(太陽、風、水、生命)でエネルギーを自給自足する自然エネ

ルギー社会を構築し、持続可能な地球システムの実現にも研究テーマを広げている。本講演会の題目は「木質バイオマ

スによるエネルギー自立地域づくり」で、(1)国内における木質バイオマスを巡る動き、(2)木質バイオマスによるエネ

ルギー自立地域づくり~コンセプト、(3)木質バイオマスによるエネルギー自立地域づくり~熊野地域を例にして、(4)

伊賀地域における取組を以下に創出するか?の4構成で、133枚の膨大なスライドで講演をされました。その一部を抜

粋して紹介します。

 
   
   
   
   
   
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